
開発背景
まくら製品においては、使用姿勢や体格差、寝返り動作などにより、フィット感と安定性の両立が求められます。
一方で、単一素材・単一構造では、柔らかさと支持性のバランスを取ることが難しいという課題がありました。
そこで本製品では、三次元網状繊維構造体を持つブレスエアー®素材の特性を活かしながら、積層構造・立体成形・圧着技術を組み合わせることで、安定した形状と快適な使用感を両立する製品開発を行いました。
設計ポイント
本製品の設計では、以下の点を重視しています。
・使用時の姿勢変化を前提とした形状設計: 仰向け・横向きの両方に対応できる立体形状を採用。
・部位ごとの役割を明確にした積層構造: 上層と下層で異なる硬さを持たせ、フィット感と支持性をバランス良く配置。
採用素材
- 素材名
- 三次元網状繊維構造体ブレスエアー®
- 用途
- まくら中材(寝具用途)
- 概要/特徴
- 高反発・高通気構造
・熱プレス(ホットプレス)による立体成形が可能
・硬さ・密度の異なるタイプを組み合わせ可能
本製品では、硬さや密度の異なる複数タイプを積層し、用途に応じた機能性を持たせています。
加工技術
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加工工程①|積層構造設計 上層にはやわらかめの素材を配置し、 首筋や頭部へのフィット感を向上。 下層には硬めの素材を用い、寝返り時の安定性と支持性を確保しています。 素材銘柄ごとに役割を持たせた一体成形構造です。
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加工工程②|熱プレス(ホットプレス)成形 ブレスエアー®素材の特性を活かし、 中央にくぼみを持たせ、両端をふくらませた立体形状を形成。 肩に沿う三日月型ラインや高さ差も、熱プレス(ホットプレス)により精密に成形しています。 素材特性を踏まえた温度・加圧時間の管理が重要となる工程です。
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加工工程③|抜き打ち加工(トムソン型) 専用のトムソン型を使用し、 中材全体の高精度な外形カットを実現しています。 形状はフィット性・安定性・通気性を考慮して設計されています。
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加工工程④|カバー設計との一体最適化 中材構造と連動し、カバーも別途設計。 通気性を重視し、Wラッセル生地を採用することで、 ブレスエアー®素材の特性を最大限に引き出しています。 縫製パターンやファスナー位置も含め、 使いやすさと洗いやすさを考慮しています。
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成果・評価
本製品では、中央のくぼみと左右の曲線形状により、仰向け・横向きのいずれでも自然な寝姿勢をサポートします。
上層の柔らかさによるフィット感と、下層の硬さによる安定性を組み合わせることで、硬すぎず、沈みすぎない使用感を実現しました。
また、三次元網状繊維構造体ならではの高い通気性により、ムレにくく、季節を問わず快適な使用が可能です。中材・カバーともに洗浄可能な設計とすることで、清潔性にも配慮しています。
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素材特性を活かした形状設計と立体成形により、頸椎部分を安定して支持する構造を実現しています。
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左右への動きをサポートする両端の曲線形状により、仰向け・横向きどちらでも自然な寝姿勢をキープできます。
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